とぴあトピックス

2025.01.17

甘藷栽培講習会

 12月17日、JAとぴあ浜松西営農センターは、JA篠原支店(浜松市中央区)で甘藷の栽培講習会を2年ぶりに開き、生産者、農薬や肥料会社の担当者、JA職員ら約60人が参加しました。
 浜松市中央区の西部、篠原、馬郡、坪井地区等は海沿いに位置し、砂地の特性を生かした農業が盛んで、冬場のタマネギ産地として知られています。夏場はその裏作でサツマイモを栽培する農家が多く「早掘り甘藷」として市場からの引き合いが強いです。
 しかし、2年前に本州で初めて国の重要病害虫に指定されている「アリモドキゾウムシ」の被害が確認されて以降、農水省などの指導により当該害虫による食害の影響がある地域内でのサツマイモやアサガオ類の栽培が禁止されました。その影響で同JAの甘藷の取り扱い高は2年間で10分の1以下まで落ち込みました。
 先月、農水省によるアリモドキゾウムシ緊急防除の解除方針決定を受け、昨年11月27日付の官報でアリモドキゾウムシの緊急防除の省令及び告示が廃止され解除となりました。
 栽培講習会では、緊急防除解除後はサツマイモやアサガオ類の栽培が再開されることや、当該地域でアリモドキゾウムシの侵入調査を継続すること、寄主植物残渣の処分徹底などを申し合わせました。また、1月からの栽培のポイントや肥料農薬に関する指導も行いました。
 甘藷部会の鈴木志郎副部会長は「夏に収穫できる早掘り甘藷を待ちわびている先がある。予定より早く栽培開始が決まり、サツマイモブームで環境は活気づいているので、市場の期待に応えていきたい」と先を見据えます。
 同JA西営農センターの池田恵係長は「生産者の皆さんに甘藷栽培を復活してほしいと願っている。市場からの引き合いが強い品目なので、害虫発生前の水準に戻して、維持拡大できるように生産振興していきたい」と力を込めました。