とぴあトピックス

2024.12.16

来春から甘藷の栽培再開

 11月12日の農水省によるアリモドキゾウムシ緊急防除の解除方針決定を受け、20日に静岡県浜松市アリモドキゾウムシ防除対策協議会は、浜松総合庁舎で6回目の会合を開きました。協議会を組織する生産者代表、静岡県、浜松市、JA静岡経済連、JAとぴあ浜松、オブザーバーとして農林水産省、静岡県植物防疫協会ら23人が参加しました。
 アリモドキゾウムシは、幼虫がサツマイモなどを食害し重大な損害を与え、国の重要病害虫に指定されています。2022年10月に浜松市の一部地域で、本州で初めて確認されたことを受け、国と県、市、JA、生産者、地域住民が一体となり2022年11月から根絶に向けた防除の取り組みを行ってきました。サツマイモ栽培が盛んな当該地域では、サツマイモの栽培を禁止し、教育機関ではアサガオの栽培を中止、生産者と協議会関係者らは砂浜に自生するヒルガオの除草作業など、行政とJA、地域が一体となって寄主植物を除去し防除に奔走してきました。
 会合では12日に開かれた農水省が主催するアリモドキゾウムシ対策検討会議の概要が参加者に示されました。緊急防除解除後はサツマイモの栽培が再開されるが、引き続き当該地域50地点で侵入調査を継続します。生産者や地域住民へは、寄主植物残渣の処分徹底などを周知する啓発活動等の実施を申し合わせました。
 サツマイモ生産者でJAとぴあ浜松甘藷部会の会長は「栽培再開は素直にうれしい。2年間のブランクは大きいが、生産者にこの決定をしっかりと伝え、栽培機運の盛り上がりを期待したい」と思いを口にしました。
 営農指導課の課長は「甘藷の取扱高は2年間で10分の1以下まで落ちた。4月の植え付けに間に合うように、資材の調達や1月から配布予定の苗の準備はできている。栽培再開に支障が無いようにバックアップし、収量アップにつなげていきたい」と力を込めました。